1本数の達成率は88%だが、集金額は70%。「本数」だけで見ると金額の穴が見えない。
2未達の58%は5営業所に集中し、原因はそれぞれ違う。平均で語らず、営業所ごとに1行の処方箋を持つ。
3いちばん稼ぐ入口(献茶)が細り、追客中749件の71%が90日超。入口の量と、追客の鮮度を先に立て直す。
互助会 本数達成率
88%
6,302本/7,173本・達成月3/9
互助会 集金額達成率
70%
155.1百万円/220.0百万円
保険 本数達成率
78%
836本/1,068本・付帯率13%
仮説と打ち手
各仮説は「根拠→打ち手→最初の一歩→放置すると」の順。数字はすべてBaseから集計した実数で、推定はその旨を書いている。
仮説 1
「本数」だけで管理すると、金額の未達が見えない
本数の達成率は88%なのに、集金額の達成率は70%。同じ「1本」でも、経路によって集金額が最大40倍違う。
- 根拠
- 12〜8月の互助会:目標7,173本/実績6,302本。目標金額220.0百万円/集金額155.1百万円。経路別の1本あたり集金額は、献茶後34,738円・事前相談51,636円に対し、婚礼1,297円・資料請求1,818円・完納後3,894円。宮崎内勤は本数目標が全社最大(月103本)だが、その中身は通常456本と婚礼322本で、1本あたり15,864円。
- 打ち手
- 本数目標と並べて「集金額目標」を営業所ごとに持つ(目標表には既に互助会/金額がある)。会議では本数達成率と金額達成率を必ず横に並べる。婚礼・完納後・成人式の本数は別枠で数える。
- 最初の一歩
- ダッシュボード①の「当月 互助会 達成率(金額)」を次回の営業会議で本数の隣に映す。目標表の「互助会/金額」が各営業所で妥当か、エリア長に一度だけ確認する。
- 放置すると
- 本数は達成でも入金が伸びない月が続き、年度末に金額側の未達が一気に露見する。
仮説 2
追客中749件のうち533件は「もう決まらない」在庫
献茶後の入会は69%が告別式から30日以内に決まる。90日を超えた検討中は、ボツ確定か再アプローチかを決めないと、営業所の追客リストが膨らんだままになる。
- 根拠
- 検討中は749件。告別式から90日超が533件(71%)。献茶後入会530本の入会日数は30日以内366本・31〜50日62本・51日以降102本。営業所別の検討中は宮崎本部186件・西都97件・住吉88件・延岡営業本部83件・小林80件。
- 打ち手
- 月末に「90日超の検討中」を営業所ごとに棚卸しし、ボツ(理由つき)か再アプローチ日を入れる。週次では「30日以内の検討中」だけを追う。ダッシュボード⑤の円グラフがそのまま棚卸し対象。
- 最初の一歩
- 今月末、各営業所に90日超リストを渡し、翌月5日までに状態を更新してもらう。
- 放置すると
- 追客リストが「見ないリスト」になり、本当に温かい30日以内の案件が埋もれる。
仮説 3
未達の58%は5営業所に集中。処方箋は営業所ごとに違う
全社平均で議論しても動かない。三股は「稼働していない名義が多い」、西都は「献茶後の転換」、内勤系は「目標の妥当性」と、原因が別。
- 根拠
- 12〜8月の未達(合計-1,086本)のうち、上位5営業所で-631本。三股は外務員17名で297本(1人17本)、住吉は6名で606本(1人101本)。西都内勤・高鍋・都城内勤は9か月で達成月ゼロ。
| 営業所 | 達成率 | 差 |
|---|
| 宮崎内勤 | 81% | -175本 |
| 西都 | 74% | -137本 |
| 都城内勤 | 37% | -110本 |
| 三股 | 74% | -105本 |
| 西都内勤 | 10% | -104本 |
- 打ち手
- 営業所ごとに1行の処方箋を持つ(下の表)。三股は稼働人数の実態把握、西都は検討中97件の再アプローチ、内勤3所は目標値の見直しか役割の再定義。
- 最初の一歩
- ダッシュボード③の「当月 営業所別 達成率(低い順)」を毎週月曜に見て、下位3所だけエリア長が打ち手を1行書く。
- 放置すると
- 平均達成率の議論を毎月繰り返し、同じ営業所が同じ理由で未達を続ける。
仮説 4
献茶の件数が1月から44%減っている。最も稼ぐ経路が細っている
献茶後は1本34,738円・多納率53%で、全経路の中で最も質が高い。その入口である献茶件数が減れば、2〜3か月遅れて入会本数が落ちる。
- 根拠
- 献茶件数(告別式月ベース)は1月230件から8月128件。献茶後の入会本数も326本から194本へ連動して減少。献茶からの入会率は全体39%だが、営業所で5%〜56%の差。会員家庭からは43%、非会員家庭からは19%。
- 打ち手
- 「献茶実施率(献茶件数÷施行件数)」を新KPIにする。施行件数がBaseにないので、斎場別の月次施行件数を1列足すだけで計算できる。非会員家庭への献茶は入会率が半分なので、話法を分ける。
- 最初の一歩
- 施行件数(斎場×月)を目標表か新テーブルに入れる。まず直近3か月分だけ手入力して、献茶実施率の現在地を出す。
- 放置すると
- 献茶が減っている原因(施行減か、訪問漏れか)が分からないまま、翌期の入口が細る。
仮説 5
保険の付帯率は全社13%。営業所で0%〜28%の開きがある
保険は互助会と同時提案できている営業所だけが伸びている。目標未達(12〜8月78%)は「保険を売れる人がいるか」の問題で、営業所の努力量ではない。
- 根拠
- 互助会100本以上の営業所で、付帯率は小林28%・日向27%に対し、都城4%・宮崎内勤2%・住吉10%。保険案内の記録欄は4,466件中94件しか使われていない。外務員マスタには「保険資格」欄がある。
- 打ち手
- 保険目標を営業所一律でなく「資格保有者の人数」で配分し直す。付帯率上位(小林・日向・大塚・三股)の同時提案の話法を月1回の勉強会で共有。
- 最初の一歩
- 外務員マスタの保険資格を最新化し、ダッシュボード⑥の保険ランキングと突き合わせて「資格があるのに0本」の人を洗い出す。
- 放置すると
- 保険の目標が毎月75%前後で固定化し、達成できない目標として形骸化する。
仮説 6
多納率39%。月払いを1割だけ年払いに変えると集金額が3.8百万円増える
集金額は初回集金の額なので、支払方法の提案が金額達成率に直結する。営業所で多納率に3倍近い差があり、話法の差と考えられる。
- 根拠
- 12〜8月の互助会6,294本のうち月払い3,839本。単価は月1,000円・半年5,500円・年11,000円・一括108,000円。月払いの1割(約383本)を年払いにすると+3.8百万円、一括なら+41.1百万円。多納率は宮崎本部60%・清武51%に対し、宮崎内勤22%・都城31%。スーパーエリート世帯でも62%が月払い。
- 打ち手
- 成約時の「支払方法の提案順」を一括→年→半年→月に統一し、スーパーエリート世帯には年払い以上を初期提案にする。
- 最初の一歩
- ダッシュボード④の「営業所別 支払方法の内訳」を印刷して、多納率上位2所の外務員に「どう切り出しているか」を聞き取る。
- 放置すると
- 本数は同じでも入金が細く、金額達成率が改善しない。
仮説 7
目標が毎月ほぼ一定なのに、実需には山と谷がある
12月・1月・5月は山、2月・4月・8月は谷。目標は毎月約797本で一定なので、谷の月は構造的に未達になる。達成月3/9は目標設計の影響も大きい。
- 根拠
- 月別実績は12月842本・1月838本・5月827本に対し、2月628本・4月577本・8月574本。目標は775〜830本の範囲。
- 打ち手
- 年間目標は変えず、月配分に季節指数を入れる。または評価単位を四半期累計にして、単月未達で叱責しない運用にする。
- 最初の一歩
- 9か月の実績から月別指数を出し、10月以降の月目標に当てはめた案を1枚作る(目標表はそのまま、別列で試算)。
- 放置すると
- 谷の月に現場の士気が落ち、山の月の追い込みが弱くなる。
仮説 8
データの空欄が達成率を実態より低く見せている
入会なのに成約日が空だと目標表の実績に集計されない。集計テーブルは5月で更新が止まっており、保険の金額達成率は集計表と実績表で定義が違う。
- 根拠
| 項目 | 件数 |
|---|
| 入会なのに成約日が空 | 66件 |
| 入会なのに営業所が空 | 8件 |
| 入会なのに商品名が空 | 26件 |
| 入会なのに外務員が空 | 35件 |
| 入会状況が空 | 260件 |
| 加入年齢が空(互助会入会) | 2047件 |
集計(全体)テーブルは2026年05月分までしか行がない。集計(全体)の「宮崎達成率(保険/金額)」は集金額÷目標金額で約11%、実績(田中)は年換算保険料÷目標金額で約75%と、同じ名前で数字が違う。当月の互助会107本は外務員マスタに名前がなく雇用形態が不明。- 打ち手
- ダッシュボード⑦の6枚のカードを「毎週ゼロ」にする担当を決める。集計(全体)系のテーブルは、月別実績(徳山)と目標表に一本化して、古い集計表は参照専用にする。保険の金額は「年換算保険料」に統一。
- 最初の一歩
- 成約日が空の66件を今週中に埋める(入会日か告別式日から推定できる)。外務員マスタに内勤名義を追加する。
- 放置すると
- 達成率の数字を誰も信じなくなり、会議が「数字が合っているか」の確認で終わる。
営業所ごとの処方箋(達成率の低い順)
達成率は12〜8月累計の互助会本数。色は緑=100%以上、金=80%以上、赤=80%未満。
| 営業所 | 達成率 | この営業所に効く一手 |
|---|
| 西都内勤 | 10% | 9か月で12本。目標を持たせるか、西都本体に統合するか判断 |
| 高鍋 | 33% | 4名で41本、達成月ゼロ。人員配置か目標の見直し |
| 都城内勤 | 37% | 達成月ゼロ。目標値の根拠を確認し、役割(内勤)に合う目標に |
| 延岡内勤 | 55% | 多納率11%・単価6,491円。支払方法提案の徹底 |
| 日南内勤 | 58% | 1名40本。目標の妥当性確認 |
| 延岡法人営業 | 62% | 目標2本。存在意義の再定義 |
| 三股 | 74% | 17名で297本。稼働していない名義を整理し、稼働者の目標に組み直す |
| 西都 | 74% | 検討中97件の再アプローチ。献茶からの入会率39%を都城(56%)並みに |
| 清武 | 79% | 多納率52%と質は高い。本数の底上げ(献茶後147本が中心) |
| 宮崎内勤 | 81% | 本数は多いが1本の単価が低い(婚礼・通常中心)。金額目標で評価し、婚礼本数は別枠に |
| 大塚 | 83% | 付帯率22%と保険は良い。互助会の月次のばらつき(35%〜129%)を平準化 |
| 恒久 | 84% | 多納率52%・単価35,660円。本数のみ不足、献茶実施率を確認 |
| 宮崎本部 | 93% | 検討中187件が全社最多。90日超の棚卸しを最優先 |
| 都城 | 98% | 付帯率4%。保険の同時提案を小林・三股から学ぶ |
| 小林内勤 | 100% | 達成100%だが保険0本 |
| 住吉 | 100% | 1人101本と生産性最高。多納率37%を上げれば金額も伸びる |
| 小林 | 101% | 献茶レコードの状態更新がされていない疑い(検討中80/87)。入力運用の是正 |
| 宮崎法人営業 | 110% | 達成110%・単価40,966円。法人経路の型を延岡法人営業へ |
| 延岡営業本部 | 111% | 本数達成だがイベント経由が多く単価19,877円。多納率32%の改善 |
| 日向 | 128% | 達成131%・付帯率27%。やり方を横展開する側 |
| 都城法人営業 | 138% | 達成138%。目標の妥当性確認 |
| 国富 | 140% | 9か月連続達成。目標が低すぎないか確認 |
ダッシュボードとの対応
同じBase内に「📊 経営ダッシュボード(全社)」を作成済み。当月・前月・累計は自動で切り替わる。
| 仮説 | 見る場所 |
| 1 本数と金額 | ① 当月カードの「達成率(本)」と「達成率(金額)」、② 月別の金額推移 |
| 2 追客の鮮度 | ⑤ 追客中の経過日数(円)・営業所別 追客中件数 |
| 3 営業所の集中 | ③ 営業所別 達成率(低い順)・累計 目標vs実績 |
| 4 献茶の入口 | ⑤ 献茶種別×入会状況・月別 献茶→入会状況 |
| 5 保険の付帯 | ③ 保険の営業所別・⑥ 保険ランキング |
| 6 多納率 | ④ 支払方法の内訳(月別・営業所別) |
| 7 季節性 | ② 月別 目標vs実績(本) |
| 8 データ品質 | ⑦ 6枚のカード(0件が正常) |
Baseを開く(ダッシュボードは左サイドバー)
前提と限界
- 「集金額」は本数×単価(月1,000円/半年5,500円/年11,000円/一括108,000円)で、初回集金額の意味。契約総額ではない。
- 施行件数(葬儀件数)はBaseにないため、献茶実施率は計算できていない。仮説4はこの列の追加が前提。
- 加入年齢は互助会入会2,310件中2,047件が空で、年齢別の分析はできない。
- 小林の献茶入会率5%は、実績(互助会458本・献茶後219本)と矛盾するため、状態未更新と判断した。現地確認が必要。
- 目標表の期首は2025年6月からあるが、実績入力は2025年12月開始。それ以前は比較していない。